2017年 09月 16日
オペラ講習会 |
先日、日頃お世話になっているヨシさんのところで、オペラ講習会第一回@ミラノ編、が行われました。
いつか、このブログでご紹介しようと思ってはいたのですが、このSPレコードというのは、要は超初期のレコード。100年前くらいに使われていたようで、当時の歌手たちの録音が残っているのです。
レコードには、針を落として聞くのですが、聞いたら聞いただけ、レコードの表面は少しずつすり減っていきますので、大変貴重なものです。そして、手巻きバネは3分を過ぎたあたりから、緩んできますので、聞きながら巻きます。
この夏、私が出演したコンサートやオペラを見に来てくださったまわりの方たちから、もう少しオペラについて知りたい!ということで、自然発足したそうで、オペラにとんでもなく詳しいヨシさんが講師となって、工房で、SPレコーダーを聞きながら、の会となりました。
私はどうやら呼ばれていなかったようでしたが、、
押しかけました。(笑)
後ろからこっそり撮影。
電気は一切使わず、バネの力だけでまわります。
これは以前貸していただいた、持ち運びのできるサイズのもの。
何か他のことしながら片手間に聞く、ということが許される現代のCDやDVDによる鑑賞とは、全く性質の異なるものになります。
今回のオペラ講習会は、ヨシさんが人生をかけて?ミラノで集めて来られたSPレコードを、歌手の年代順に聞いてみる、という贅沢で、内容的にも高度なものでした。
私には技術的なことはよく分かりませんが、現代のCDなどは、CDに落とす際、どんどん周波数を落としていっている、のに対し、この初期の録音技術というのは、その場の音をそのまま拾ったそうです。
なので、まるですぐそこで、そのまま演奏を聞いているように、空気がゆれますし、豊かな音がします。アンプの作りも違うのだと思います。
是非、頭で、知識として聞こうとするのでなく、身体全体で感じながら、聞いてみてください、ということで、皆さん目を閉じて、聞いてられました。
この日は、ジーリ、ペルティレ、T.スキーパ、ラウリ・ヴォルピ、カルーゾといった、往年の名テナー達と、テトラツィーニというソプラノのものを聞きました。
SPレコードで聞いていると、まるで目の前に歌手たちがいて、自分たちのために歌ってくてれいるような気がしてきます。
参加された皆さんにとっては、全く新しい領域、だったようですが、とても新鮮に感じられたようです。
最近、今までオペラに触れたことは全くなかったけど、是非聞いてみたい、何を見たらいいでしょう?というお話はよく伺います。オペラというのは、やはり総合芸術ですから、是非、生で、見て、きいて、感じて、としていただきたいです。生で見る臨場感というのは、特別ですから。私も、少しでもお手伝いできたら、嬉しいですね。
by sayakah626
| 2017-09-16 20:30
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