2016年 06月 10日
ミラノにて勉強会 |
先日は、ミラノで友人のバリトン・渡辺健一さんが声楽を教えており、生徒さんのアンサンブルの相手をしてほしいとのことで、トラムに乗ってお出かけ。
ここは、私がミラノで最初に住んだ(日本人向け?)音楽家向けアパートであり、その友人は、イタリアに来たいけどどうすればいいか分からない、と悩んでいた私の背中を押してくれた人です。
すごく親切なブログを書いておられるのでリンクを貼ってきおきます。
彼の書いていることは、一見非常!にとがっているけれど,咀嚼するうちそのとおりだなと思わされることが沢山。私もほんとはこれくらい尖った文章を書きたい。
喉を下げる、息を流す、アッポッジョの方法、等の技術的なことに加え、こちらでやっていくための様式感、歌い手としての魅せ方、勉強を進めていく方法etc.
彼に、イタリア(ないしは、ヨーロッパ)来ちゃいなよ、と言われて、一歩を踏み出している関東圏の若手は実際多いと思います。
これは、私の所感ですが、私の10くらい上の世代、今40代の方たちの間では、
「日本でやれることをやってから来るべきだ」
「日本で一線に立ててなくて、こちらで歌えるはずがない」
という考えが主流なのに対し、今の20代は、とりあえずこちらに来て勉強をしながら、機会があればどんどんコンクールやオーディションを受け、歌う場を作り、観衆の前で歌いながら成長していく、
という流れに変わってきているようです。
時代の流れ、もあると思いますし、留学することに対する心理的抵抗感や、資金面でのバリアも低くなっているのではないでしょうか。こちらにいると、日本人や韓国人は裕福なんだなと思わされます。
ついでに言うと音楽留学は、今後もっと普通なことになっていくでしょうが、先日もちょっと書いたように、留学してもアジア人ばっかり出会う、という世の中になってきてますので、20年とか30年先は、イタリア人で教えられる人の数が減って、昔イタリア人に学んだアジア人に習う、というのが主流になる可能性もあながち否めません。(汗)
ちなみに、私は、比較的、後先考えず、やりたいと思ったらやってしまうタイプですが、それでも悩みました。でも思い切って来てしまってまずは良かったのでは思っています。
そして、これからは、自分の売り方、見せ方もポイントになってきます。これは私もまだまだ試行錯誤中。
新しいレパートリーとなるアリアを歌うにあたり、一つアリアをやるなら、オペラ全体を見る、歌えるように勉強を進める、というのも、重要なことです。
オペラ全体を見ていくことで、作曲家の表現したかったスタイルも分かってきますし、全体の中で占めるアリアの位置づけ、というのも体で分かります。無駄に頑張って歌うこともなくなってきたように思います。流れの中にあるからです。
そんなわけで、私の家のピアノと机の上には、分厚いスコアが山になっています。
スコアを読み解いていく作業、というのも結構好きです。
by sayakah626
| 2016-06-10 04:32
| 歌について
|
Comments(2)

さやかちゃん!
このブログエントリー読んでたら、この本のこと思い出した。
http://www.shinchosha.co.jp/wadainohon/353428/
最近読んで、もうめちゃめちゃおもしろかった!もう読んだことあるかもだけど。もしまだならお勧めです!
色々充実してそうで、本当になにより。距離が縮まってうれしいわ。いつか遊びに行くね!
このブログエントリー読んでたら、この本のこと思い出した。
http://www.shinchosha.co.jp/wadainohon/353428/
最近読んで、もうめちゃめちゃおもしろかった!もう読んだことあるかもだけど。もしまだならお勧めです!
色々充実してそうで、本当になにより。距離が縮まってうれしいわ。いつか遊びに行くね!
0